修繕A to Z
Contents
▶トピックス もうお済ですか?アスベスト対策
01 屋根:セメント瓦の保全
02 屋根『カバー構法』
03 屋根:スレート葺きの保全塗装
04 屋根:鋼板葺きの保全塗装
05 屋根:折板葺の保全塗装
06 屋根:ポリ葺材の貼替え+鉄骨防錆
07 外側階段:シロアリ被害部分の再建
08 鉄骨階段:保全 シート貼・外壁補修・防錆
09 鉄骨階段・通路:溶接~防錆塗装
10 手摺壁:通気改良工法
11 木床:フローリング再生
★ T o p i c s
もう、お済みですか?古い住宅やアパートの安全安心!
アスベスト対策
※工事費100万円(込)または床面積80㎡以上の場合は国への届出義務が。
◆今世紀になる前に建てられた住宅やアパートの外装材にはアスベストが含まれている可能性が高い、といわれています。
主に外壁や天井など沢山の建材に使わてきました。(2004年に1%以上を含む建材の出荷禁止)
◆アスベスト含有材は「レベル1~3」と発じん性の高低順に分類され、成形耐火板やビニル床材、スレート屋根材などは低いレベルの「3」に該当し、通常は飛散しない状態が維持されていれば特に問題はありません。しかし、老朽化や解体などでその恐れが生じた場合は対策が必要になります。
◆老朽化対策=修繕では、現況の壁材や屋根材の上から新しい材料で被せる『カバー構法』や、再塗装が主な方法です。
工事中に飛散の可能性も非常に低く、近隣への拡散の心配もないため合理的な対策として定着しています。
A to Z -01
屋根:セメント瓦の保全
セメント系の瓦で洋風のものを一般に「モニエル瓦」と呼ぶこともあります。骨材が砂=モルタル、砂利=コンクリートでも、主成分は同じですのでセメント瓦が一般名称です。
経年劣化は主に表層塗膜が剥がれ水分が浸み込みやすくなり、その下層の防水シートや合板を傷め始めます。
そうならないために再び表層の撥水層を形成するのが保全塗装です。
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セメント瓦には様々な形質があり、一概にはできませんが築20年前後を保全の目安に表層塗膜を再生いたします。
A to Z -02
屋根『カバー構法』
上↗ スレート葺きで築後30年経過した表層の様子で、表面の層の土化した端部に苔などが付着し、スレート自体も脆くなり損壊や亀裂が入りやすくなります。葺替えや右のような『カバー構法』が必要になります。
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A to Z -03
屋根:スレート葺きの保全塗装
高圧洗浄、モップ掛けで表面の劣化塗膜や付着物を除去後、金物や棟板金などの防錆刷毛塗りから始めます。
スレート表層が”白っ茶けた”様子は、表面の撥水塗膜が失われた事を示していますが、保全塗装がギリギリ・セーフの状態と思われます。
右は保全塗装後の撥水の様子。
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A to Z -04
屋根:鋼板葺きの保全塗装
鋼板葺材は(上↗)曲げ加工した部分に雨水滞留が起きやすく、元々加工時の負荷もあり、錆が起きやすい場所です。
写真のケースは横葺きですが、別の「瓦棒葺き」も含め、勾配が緩い屋根ほどその度合いは高くなります。
ただ、余程の事がない限り、部分貼替えや塗装により保全することが可能なのも鋼板葺きのメリットです。
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A to Z -05
屋根:折板葺の保全塗装
折板葺きは鋼板を三角の断面に折り曲げた形状の屋根材で、主に工場や大型小売店といった規模の大きな建物に使われます。
写真のケースは2階建てのアパートに用いられる比較的小ピッチの折板鋼材です。製品の段階から防錆や塗装がされていますが、他の材料と同様に経年劣化は避けられず、築後20~30年程度で防錆塗装が必要になります。
鋼材全般ですが放置すると錆が進み、ボロボロに朽ちることになりますので、再塗装後も10年前後での塗装をおすすめいたします。
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A to Z -06
屋根:ポリ葺材の貼替え+鉄骨防錆
葺材のポリカーボネート(ポリカ)は、軽量、透光、耐久性、安価など申し分ないパネル材ですが、葺材用途では10年以上経過で徐々に脆くなります。ご覧のケースは本体屋根から滑り落ちた落葉ゴミも付着し醜い状態です。
また、鉄骨のプツプツ状の錆は、階段や通路などの露出鉄骨に起きる結露起因のもので、ポリカ解体時にタイミングを合わせた防錆塗装が大切です。
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A to Z -07
外側階段:シロアリ被害部分の再建
建物本体は新築時に防蟻材使用や薬剤塗布により、滅多に被害(経年で有効性は徐々に減衰しますが)はありませんが、階段や通路などの構築物には建物本体並みの対策がなされていない場合があります。下記の2例は、いずれも建物本体ではありませんので条件的には良くない個所です。発見と修繕は早期に! 建物本体に及ばないよう早目の対処につとめましょう。
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A to Z -08
鉄骨階段:保全 シート貼・外壁補修・防錆
鉄材は強度はもちろん、コスト、加工性の面からアパートやマンションなどの集合住宅ではほとんどの階段に使われています。問題は鉄は錆びるという弱点があり、酸素(O₂)や水分(H₂O)に触れると腐蝕(酸化鉄Fe₂O₃)します。それを防ぐ、つまり空気や水分に接触させない方法として、塗装、メッキ、シート貼、そしてコンクリート内に閉じ込める方法などがあります。
下の例は、保全タイミングから多少遅れた事例で、錆やシート剥離も目立っています。もちろん、遅れるにしたがい錆落としや部材交換といった修繕コストが積み上がってしまいます。
↑→現況。
保全タイミングが遅れ既に錆が散在し階段踏板シートも所々剥がれています。
←↑足場架けなしの工事です。”原状回復”で完工です。
RC棟:階段の保全 ↘画像をクリックすると⊕拡大してご覧になれます。
RC棟:それぞれのビフォーアフター
↓踊り場と踏面
↓ボルト接続部分
↓段裏・上裏
↓シート端のシール
↓水槽の鉄骨土台
ALC棟:鉄骨階段とALC外壁の亀裂補修
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ALC棟:階段周り防錆・防滑シート貼替え
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ALC棟:通路外壁・天井塗装・床シート貼替え
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A to Z -09
鉄骨通路・階段 溶接~防錆塗装
錆が目立ったら要注意!アパートの通路や階段
◆鉄骨階段が崩れ落ち、住人の女性が亡くなる事件が起きました。
アパートなど集合住宅の外階段は鉄製が多く、雨や雪に対し厳しい環境に曝されています。腐食が進んだ心配な建物が散見できます。
◆外階段や通路の多くは壁材などで包み込み、鉄骨本体が見えない、見にくい構造になっています。
建物と一体化しデザイン的には良く見えますが、内部の鉄材は通気が足りず、蒸れて腐りやすい状態に置かれ、多少の違いはあれ腐蝕が進んでいます。当社の事例からご覧ください。
↓上のビフォーアフター(左上)もそうですが、通路や階段周りの鉄柱・・・パッと見てキケンな状態には見えません。
バールで脆くなった部分を剥がしてみると、見た目以上に腐蝕が進み、柱は”紙一枚”でやっと立っていると言ってもよいほどです。
↘損壊部分を溶接で補強し、新たな壁の下端に通気改良を施し、塗装して完工です。
↘こちらは階段の上った部分の柱周りですが、上と同じように外壁材で覆われているため酷さがよく分かりませんが、外壁を剥がすともう既に柱としてのはたらきを失っていそうです。同じように溶接補強で鉄柱とその周りを再建し、新たな外壁材に通気改良を施して修繕完了です。
A to Z -10
手摺壁:通気改良工法
◆一般の住宅やアパートでは、「通気工法」という外壁と室内の間に空気の通り道を設け、湿気を含んだ空気を換気する仕組みを採用しています。もし通気がなければ溜まった湿気は結露や水滴になり、カビが発生したり冬期の場合は凍結し、外壁などの部材を傷めるようになります。水分が凍ると体積が膨らんで破壊してしまう現象です。
◆通常の建物の通気口は、基礎の上部と外壁の間と、軒天周りに見る事ができます。しかし、外部階段での手摺壁の通気は充分ではなく、また構造材が鉄骨では<熱伝導性が高い=結露が起きやすい>不都合な状態に置かれています。
◆左は、通気不足で起きる腐食や損壊を抑えるための改良で、仕組みを図にしたものです。
建物本体のように、下部と上部に通気口を設け、壁内をいわゆる風通しの良い環境に変え、せっかく修復したところが再発しないよう工夫しています。
元に戻すことも大事ですが、
さらに大事な、再発を抑える工夫の一端です。
軽量鉄骨造りのアパート。通路手摺壁の腐食やカビの再発を抑えます。
↘画像クリックで⊕拡大してご覧ください。ビフォーアフター・D-23で全体リフォームもご覧いただけます。
鉄骨構造階段のアパート。階段周りの結露や凍害の再発を抑えます。
↘画像クリックで⊕拡大してご覧ください。ビフォーアフター・D-20で全体リフォームもご覧いただけます。
A to Z -11
木床:フローリング再生
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